「社内の“わからない”をなくす」 バックオフィス部門のボトムアッププロジェクトへの挑戦!
初めまして。LIFULLで役員秘書をしている河村春菜です。
LIFULLでは所属部署、職種、勤続年数問わず、社員によるボトムアップで様々なことを会社に提案し実行することができます。
その一つが私がリーダーをしている「社内の“わからない”をなくす」をコンセプトにした社内FAQチャットボットプロジェクトです。
複数のバックオフィス部門の社員たちと一緒に社内の生産性向上を目指し活動している内容を紹介したいと思います。
LIFULLで生じていた課題
会社が成長するにつれ、バックオフィス各部門で使用するナレッジツールが増えたため、社内手続きや制度などの情報が拡散している状態でした。
社員からは
「この件は誰に聞いたらいいの?」
「資料のありかはどこ?どのツールだっけ?」
「マニュアルのどこ見たらいいの?」
という声があがり、これに伴うバックオフィス部門への問い合わせが増加。
一方、バックオフィス部門からは、
「また同じ問い合わせがくる」
「何度も周知しているのに同じ間違いが絶えない」
「問い合わせの対応に追われている」
という状態でしたので、社員(=問い合わせをする側)とバックオフィス部門(問い合わせの対応側)双方で『不』が生じていました。
プロジェクト発足からリリース後まで
この『不』を解消したいという想いと、ボトムアップによる施策提案をする機会が合致し、私が所属するグループ経営推進本部でプロジェクト発足が決定しました。
課題解決のツールとしてチャットボットを選択し、知識がほぼない状態から外部ベンダー複数社にアポイントを取り、コスト面も加味し、非エンジニアの自分たちでも初期構築、運用できるツールを選定しました。
構築前に同じ課題を抱えていた情報システム部門、購買部門もプロジェクトに加わり、自分たちでFAQを洗い出し、システムに反映していきました。
大体2か月程度かけ、いよいよ2019年2月末にリリース。
甘かったですね。
想定していない言い回しで質問が来たり、うまく質問と回答の紐づけが出来ず等でリリース初月の全体満足度は64%と低い数字でした。
そこから社員が入力した言い回しを一つ一つ登録したり、答えられなかった質問を新しくQAに入れたり、間違った回答を出したら正しい回答に紐づくようにしたりと、地道なチューニング作業をやり続けました。
社内を巻き込む
元々最初から完璧な状態でリリースできるとは思っていませんでした。
チャットボットを使ってもらうことで徐々に精度向上をしていこうと思い、社員には「まだ精度は低いけれど、精度向上のために使ってほしい」とお願いをし、利用し続けてもらいました。
目的を理解し協力してくれる。ここはLIFULLの良さの一つだと思います。
LIFULL公式noteのエントリー投稿でもありましたね。
“自分の思うLIFULLの一番の強みは「人がいい」ことだと思います。 ここでいう「いい人」とは、ただ優しい人ではありません。誰かのためにという利他的な価値観と行動を身につけていて、かつプロフェッショナルとして結果にもこだわる人たち。そんな人が集っている会社、それがLIFULLという会社です。”
チューニングを繰り返すことで質が高まり、”知りたいことを知るためにチャットボットを使う”社員が徐々に増え、利用人数、満足度共に向上していきました。
途中から人事部門もプロジェクトに加わりましたので、LIFULLのバックオフィス部門を網羅したチャットボットとなりました。
実績とこれから
リリース初月は全体満足度が64%でしたが、直近2020年11月では87%に。
月間総利用人数も1,000人前後、月間総質問数も1,300件前後と多くの社員が利用するチャットボットへ成長しました。
生産性向上はどうか?
1つの質問に答えれられたら10分の問い合わせや対応時間が削減したと仮定し、前期実績では年間1,622時間削減の結果となりました。
また、会社からプロジェクトに対して複数の社内表彰制度で表彰されました。全社MVP、プロジェクトアワード、所属する部門の月間MVPに複数回選ばれたりとモチベーションアップに繋がりました。
そして社員からも嬉しい声をもらうことが増えました。
個人的には社内でも他者を尊重する言葉遣いをするところも好きなところなので原文のまま紹介させてください。
「愛用しています。探さなくていいから便利。」
「中途入社です。リモート環境下でチャットボットがあって救われることが非常に多く、いつも感謝しております。」
「いつも活用させていただいております!ありがとうございます。経理・人事関連でよく使わせていただいております。」
「とにかくわからないことがあったら、チャットボットに聞くようにしてます。」
「社内FAQチャットボットにはめちゃめちゃお世話になってます」
LIFULLでは、役員秘書をしている私でも挑戦を促し後押ししてくれる環境があります。
挑戦に対してより良くしていくためのフィードバックや応援メッセージも自然と貰えるので、プロジェクト運営に責任とやりがいを持って取り組めています。
これからも挑戦し続けることで、あらゆるLIFEをFULLにするための事業加速に繋がればLIFULLの一社員として嬉しい限りです。
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